- 第2編
- 第3章 - 新たな社会課題への対応 2020~2023
田辺和夫名誉顧問との惜別
当グループが創業100年を迎えた2024(令和6)年5月19日、当社初代社長、田辺和夫三井住友信託銀行名誉顧問が78歳の生涯を閉じた。同年10月8日、三井住友信託銀行は「田辺和夫名誉顧問 お別れの会」を帝国ホテルにて挙行。社員、取引先、金融関係者など約1,100人が参列し、故人を偲んだ。社員らは、故人の活躍の軌跡をたどりながら、改めて、在りし日の教えを受け継ぎ、グループのさらなる発展に努めていくことを誓った。
故人は、1969年に三井信託銀行に入社。本店営業第二部に配属された後、証券・業務・融資などの企画部門を歴任。また、組合活動にも従事し組合委員長も務めました。その後、渋谷支店長を経て、1996年に取締役融資企画部長、中央信託銀行との経営統合後は、2002年に三井アセット信託銀行取締役社長、2003年に中央三井信託銀行取締役社長、2006年に三井トラスト・ホールディングス取締役社長に就任しました。2008年から1年間は信託協会会長も務めました。
その後、2011年に中央三井トラスト・グループと住友信託銀行グループが経営統合して発足した三井住友トラスト・ホールディングスの初代取締役社長に就任すると、役職員に対し「当グループは他の金融機関よりも高い社会的責任と公共的使命を果たすことが期待されている」と熱く語りかけ、世界的な金融危機を契機とした社会・経済の構造転換の大きなうねりの中で、我が国唯一の専業信託銀行グループ「The Trust Bank」の礎を築き上げました。本年、当グループは創業100年を迎えましたが、故人の確固たる信念は次の100年につながっていくものと確信しています。
「田辺和夫お別れの会」栞(御礼)より

田辺和夫名誉顧問