- 第1編
- 第2章 - 国際化・自由化と社会の多様化 1975~1990
Column
いまも力を発揮する住友銀行からの営業譲渡店
「山口防府支店」は、1981(昭和56)年5月、同県初の信託銀行(住友信託銀行の国内48店目の店舗)として、住友銀行防府支店の顧客基盤、職員などを引き継いで開店した。大手都市銀行からの支店営業の譲受はかつてないことであったうえ、顧客基盤も1万数千件と大規模なものだったため、メディアでも大々的に報じられた。
同年1月の公表から譲受までの引き継ぎ期間は4カ月。地元では「そんなこと(都銀から信託銀行への営業譲受)ができるのか」「取引は同じようにできるのか」と驚きと不安の声があがった。住友銀行にとっても住友信託銀行にとっても大切なお客さまに、安心して新店舗で取引してもらうため、両行社員は「お客さま回りの大作戦」と銘打ってペアで丁寧に対応。閉店・譲受、即時の開店の慌ただしさであったが、無事に一大プロジェクトを乗り切った。
その後、山口防府支店はそれまでの銀行の基盤に信託の特色を加え、同県の信託銀行の拠点、「三井住友信託銀行山口防府支店」としていまも力を発揮している。