- 第2編
- 第2章 - The Trust Bankへの進化――「第2の創業」 2017~2019
UBSグループとの提携
2019(令和元)年6月、当グループは、グローバルでのウェルス・マネジメントビジネスの最大手であるUBSグループ(本社スイス)のUBS証券およびUBS銀行東京支店と、日本における富裕層向けウェルス・マネジメント事業における資本・業務提携を行うことで合意した。プライベートバンキング事業では、長年培ってきたコンサルティング力を生かし、金融資産の管理・運用、資産の承継、不動産、ローン等のニーズに応える商品・サービスラインアップを提供し、信託銀行らしいビジネスを展開してきた。一方、UBSグループは、ウェルス・マネジメント事業において、同分野のグローバル・リーディングカンパニーとして、ビジネス、資産運用、ファミリーといった3つの視点からお客さまをサポートしている。特に日本においては、有数の証券運用、リサーチ、資産管理アドバイス等を活用した高度な運用商品・サービスの提供を軸にビジネスを展開してきた。
この提携を通じて、ウェルス・マネジメント事業における世界有数のトップブランドであり、すでに日本で実績のあるUBSグループの資産運用・証券サービスと、三井住友信託銀行が有する相続・資産承継、不動産等の幅広い商品・サービスを有機的に組み合わせることで、富裕層のお客さまの多様で複雑な課題やニーズに対し、商品提供にとどまらない最適なソリューションをワンエンティティ(お客さま窓口は1社)で提供する *1 、他に類を見ない「トータル・ウェルス・マネジメント」を目指すこととした。
2020年1月、提携の第一ステージとして、UBS証券と当社の折半出資により設立した、お客さま向けの相談やセミナー開催等を行うUBS SuMi TRUSTウェルス・アドバイザリー株式会社が営業を開始。あわせて、両社のお客さまに両グループの特徴あるサービスの相互提供も開始した。具体的には、UBSは同社のお客さまに三井住友信託銀行の信託、不動産、ローン等のサービスを、三井住友信託銀行はそのお客さまにUBS証券、UBS銀行の運用に関わるサービスを提供することにより、包括的なウェルス・マネジメント・サービスを展開した。
なお、両グループの協業開始にあたり、以下のロゴを決定した。両グループがウェルス・マネジメント事業を一体となって推進することを、グラフィックエレメントが双方のブランドカラーを内包することで象徴している。赤には豊かな感性、青には高い知性の意味もあり、この2つのカラーを併せ持つ1本のバーはUBS SuMi TRUSTを象徴し、南北の両極を示すコンパス(羅針盤)のように、お客さまの資産、そして人生をも豊かにする、進むべき道を示す存在でありたいという意味が込められた。

UBS SuMi TRUST ロゴマーク