- 第2編
- 第2章 - The Trust Bankへの進化――「第2の創業」 2017~2019
信託ならではの保険ビジネスモデルの確立へ
当グループは、総合的なコンサルティングをさらに進化させ、信託銀行ビジネスと保険ビジネスを信託らしく融合する「信託銀行ならではの保険ビジネスモデル」(トラストバンカシュアランス)の実現を目指し、お客さまのライフサイクルに応じた安心を提供するため、税制・社会保障制度・年金制度を考慮しながら総合提案を行うとともに、貯蓄から資産形成への流れを加速させた。
2017(平成29)年4月、大手金融グループBNPパリバグループ傘下のBNPパリバ・カーディフと日本における保険ビジネスの協業について合意した。カーディフとは、2006年以降、日本支店を通じて、住宅ローンやラップ口座、NISA口座等に保険を付帯するなど、金融商品と保障の組み合わせによる新たな付加価値を提供してきたが、新たな協業では、当グループのコンサルティング力とカーディフの商品開発力の融合をより深化させた。
2018年4月、カーディフの株式20%をBNPパリバ・カーディフから取得する手続きを完了 *1 。銀行の金融商品との親和性が高い保険商品の開発に強みを持つカーディフとの協業を通じて、シンプルでわかりやすい保険商品を開発し、お客さまのライフステージに合わせた保険商品・サービスの提供に努めた。協業の第一弾として、同年6月、「ライフサイクルプラン」の取り扱い *2 を三井住友信託銀行の国内全店で開始した。この商品は、5種類の主契約から必要な保障を必要なだけ組み合わせることができる組立タイプ保険 *3 で、お客さまのライフサイクルに応じて自由に「保障の追加・解約」ができる商品設計だった。「ライフサイクルプラン」は、保険商品に対する「特約が多く、保障内容が複雑」「手続きが煩雑」といったお客さまの声に応え、①必要な保障を必要なだけ提供する“シンプル”な保障(無駄なく備えられる)、②複数の保障が1枚の申込書・同一の保険証券で契約可能で、申込・管理が“カンタン”、③組み合わせるほど保険料が“おトク” の3つの特長を備えた。