三井住友トラストグループ

第1章

専業信託銀行グループとしての挑戦
2011~2016

第4節 グループ総合力の発揮

第2章

The Trust Bankへの進化――
「第2の創業」 2017~2019

第2節 ビジネスモデルとガバナンスの変革

第3節 トータルソリューションの追求

第3章

新たな社会課題への対応
2020~2023

第2節 社会的価値創出と経済的価値創出の両立

第3節 新たな付加価値の創造

第4節 Well-beingの好循環を目指して

第2編
第2章 - The Trust Bankへの進化――「第2の創業」 2017~2019

信託ならではの保険ビジネスモデルの確立へ

当グループは、総合的なコンサルティングをさらに進化させ、信託銀行ビジネスと保険ビジネスを信託らしく融合する「信託銀行ならではの保険ビジネスモデル」(トラストバンカシュアランス)の実現を目指し、お客さまのライフサイクルに応じた安心を提供するため、税制・社会保障制度・年金制度を考慮しながら総合提案を行うとともに、貯蓄から資産形成への流れを加速させた。

2017(平成29)年4月、大手金融グループBNPパリバグループ傘下のBNPパリバ・カーディフと日本における保険ビジネスの協業について合意した。カーディフとは、2006年以降、日本支店を通じて、住宅ローンやラップ口座、NISA口座等に保険を付帯するなど、金融商品と保障の組み合わせによる新たな付加価値を提供してきたが、新たな協業では、当グループのコンサルティング力とカーディフの商品開発力の融合をより深化させた。

2018年4月、カーディフの株式20%をBNPパリバ・カーディフから取得する手続きを完了 *1 。銀行の金融商品との親和性が高い保険商品の開発に強みを持つカーディフとの協業を通じて、シンプルでわかりやすい保険商品を開発し、お客さまのライフステージに合わせた保険商品・サービスの提供に努めた。協業の第一弾として、同年6月、「ライフサイクルプラン」の取り扱い *2 を三井住友信託銀行の国内全店で開始した。この商品は、5種類の主契約から必要な保障を必要なだけ組み合わせることができる組立タイプ保険 *3 で、お客さまのライフサイクルに応じて自由に「保障の追加・解約」ができる商品設計だった。「ライフサイクルプラン」は、保険商品に対する「特約が多く、保障内容が複雑」「手続きが煩雑」といったお客さまの声に応え、①必要な保障を必要なだけ提供する“シンプル”な保障(無駄なく備えられる)、②複数の保障が1枚の申込書・同一の保険証券で契約可能で、申込・管理が“カンタン”、③組み合わせるほど保険料が“おトク” の3つの特長を備えた。

カーディフは、日本支店である生命保険会社および損害保険会社をそれぞれ日本の生命保険会社および損害保険会社に会社形態を変更し、日本法人化した損害保険会社を日本法人化した生命保険会社の100%子会社とした。そのうえで、カーディフが保有する日本法人化した生命保険会社株式の20%を三井住友信託銀行が取得した。

2022年3月に販売停止、2023年3月に追加停止

カーディフの調べによると、同タイプの生命保険(複数の主契約を組み合わせ、1枚の申込書で申し込み、同一の保険証券で契約できる商品)は銀行の取扱商品で日本初となった。

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