- 第2編
- 第1章 - 専業信託銀行グループとしての挑戦 2011~2016
事業哲学とナレッジ
マーケット事業は以下のように「事業哲学」を明文化し、少数精鋭部隊が一体感を持って事業を担っている。
〈事業哲学〉
- 社内外のあらゆる顧客に対して常に謙虚であり、その理解と研究に余念なきこと(なお、投資業務従事者にとっては顧客とは市場そのもの)
- 顧客に提供する商品・サービスは常に高品質を約束し、その更なるイノベーションに余念なきこと(なお、投資業務従事者にとっては商品・サービスとは投資戦略)
- 現状に満足することなく常に新しい顧客・新しい付加価値・新しいコアコンピタンスの創造に余念なきこと
- RoK(Return on Knowledge)・RoT(Return on Time)の極大化、すなわち各自のコントロール下にある二大資源「知識」「時間」の生産性極大化に常に余念なきこと
そして、この哲学のもとで培ったナレッジによって差別化を促進するため、イノベーションの源泉としてMKT2.0(「Web2.0」の技術を使った「知の新結合」ツール)を活用。東京・ロンドン・ニューヨークにおける投資アイデアディスカッションの場として共有するなど、事業活動に活用しながらあらゆるナレッジを蓄積し、人材育成に寄与している。
なお、同事業を統括するマーケット企画部では、住友信託銀行マーケット資金事業部門が発行していた『投資家のための金融マーケット予測ハンドブック』『デリバティブキーワード』を継承し、一定期間ごとに改訂・発行しており、専門家による経済・金融の教科書として好評を得ている。

『投資家のための金融マーケット予測ハンドブック』『デリバティブキーワード』