- 第2編
- 第3章 - 新たな社会課題への対応 2020~2023
サステナブルファイナンスの拡大~インパクトビジネスの展開
社会課題の解決に向けて資金面での支援を促進するため、三井住友信託銀行は、2021(令和3)年度から2030年までの10年間で累計5兆円のサステナブルファイナンス長期目標を新たに設定。その後、加速する環境・気候変動にかかる資金ニーズ拡大を受けて、2022年度に累計10兆円、2023年度に累計15兆円に目標額を引き上げた。サステナブルファイナンスの対象範囲は、グリーンボンド原則、ソーシャルボンド原則等の国際基準を踏まえ、環境・社会課題の解決に貢献する事業やお客さまに対するファイナンス業務(貸出、シンジケートローン組成、債券投資等関連業務、ファンド出資、ファイナンシャルアドバイザリー業務、信託受託、インパクトエクイティ投資等)としている。

サステナブルファイナンス対象の事例
また、法人ニーズの増加を受け、2021年11月、社会課題解決を促進するインパクトエクイティ投資を決定し、2022年4月より取り組みを本格的にスタート。これは、脱炭素化を早期に実現する技術や超高齢社会を支える創薬開発など、社会にポジティブな影響を与える事業への投資であり、2030年度までに自己勘定で累計5,000億円の投資を行うとともに、これを呼び水として投資家の資金2兆円を招聘し、総額2.5兆円規模で投資を行い、新たな市場の創出・拡大を目指した。なお、すでに一定の投資実績があり、早期にインパクト創出を目指す再生エネルギー関連(太陽光・風力発電等)の取り組みに加え、中長期的なインパクトの発現が期待される次世代技術(水素、蓄電池、スマートモビリティ、次世代ヘルスケア、フィンテックなど)にも投資領域を拡大していく方針とした。
2022年11月、脱炭素技術の社会実装を進めるプログラムBreakthrough Energy Catalyst *1 へ、日本の金融機関として初めて参画し、①グリーン水素製造、②長期エネルギー貯蔵、③持続可能な航空燃料、④直接空気回収の4分野に注力している。2023年1月には、米国の電力エネルギー・環境インフラ領域に特化したプライベートエクイティ(非上場株式)マネージャーであるEnergy Capital Partners(ECP)との業務提携および、①ECP本体の資産運用事業を集約する持株組織体(同社関係会社)への無議決権出資、②ECPが運用する旗艦ファンドへの出資を決定し、国内事業法人のトランジション支援につながるソリューションの拡充や高度化を図った。