三井住友トラストグループ

第1章

信託制度の確立と発展
1922~1974

第3章

金融激動と業界再編
1991~2010

第1編
第3章 - 金融激動と業界再編 1991~2010

グループ基本戦略

経営統合により目指す姿(ビジョン)「The Trust Bank」を実現すべく、新信託銀行グループの強みを生かし、メガバンクグループとは一線を画した事業モデルを構築するために、グループの基本戦略を以下のように定めた。

〈三井住友トラスト・グループの基本戦略〉

  1. 最高水準の商品・サービスによるトータル・ソリューションの提供
    両グループが各事業分野で長年にわたり培ってきた高度な専門性と総合力を活かし、お客様のニーズに最高水準の商品・サービスによるトータルなソリューションを提供します。
  2. 戦略分野への重点資源配分とシナジーの追求
    経営統合により拡充される経営資源を、新信託銀行グループが競争力を有し、成長性や各事業間での相乗効果が期待できる戦略分野に対し重点的に配分することで、収益力を強化し安定的・持続的な成長を実現します。
  3. 財務の健全性と資本の効率性の両立
    質・量ともに充実した自己資本を確保し健全な財務基盤を維持するとともに、信託機能を活かしたフィービジネスの強化を通じて資本効率性の向上を目指します。

こうした基本戦略に基づき銀行事業における基礎収益力を強化しつつ、フィービジネスによりさらなる成長性を追求するという成長戦略を打ち出した。

具体的には信託・財産管理業務などのフィービジネスである、投資信託・保険等販売業務、資産運用・管理事業、不動産事業などを成長分野と位置づけ、重点的な資源配分を通じて国内外の市場開拓、シェア拡大を推進する。一方で、銀行事業については、基礎収益力を支える分野と位置づけ、統合により補完・拡充される顧客基盤への多彩な機能の提供、個人ローンの拡大などを柱とし、よりバランスのとれた貸出ポートフォリオの構築を通じて、戦略部門を重点的に強化していく方針を示した。

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