- 第2編
- 第2章 - The Trust Bankへの進化――「第2の創業」 2017~2019
議決権行使サービス「スマート行使」の提供
当グループは、みずほ信託銀行との協働により、証券代行(株主名簿管理人)業務のバックオフィスを担う合弁会社、日本株主データサービスを通じて、スマートフォンを活用した議決権行使サービス「スマート行使」を開発し、証券代行業務を受託している上場会社向けに、2018(平成30)年6月開催の株主総会からサービスの提供を開始した。
近年、上場企業等における個人株主数は増加しているが、個人株主の議決権行使率は機関投資家等に比べると低水準となっている。それまでの一般的な議決権行使の方法である「書面行使(議決権行使書に賛否を記入し返送する方法)」や「電子行使(パソコン等で議決権行使サイトにログインして行使を行う方法)」等では、個人株主にとって手間となることがあるため、より身近で簡単な議決権の行使方法の導入を検討してきた。また、議決権行使の電子化は、2,600万人余(2018年度)に及ぶ管理株主を擁するバックオフィスにとっても集計作業効率化において大きなメリットがあった。
スマート行使は議決権行使書に記載された専用のQRコードを読み取ることで、ID・パスワードを入力することなく、専用サイトで議決権を行使できるもので、議決権行使者数の増加や集計コストの軽減等が期待された。なお、同年9月、スマート行使は第20回自動認識システム大賞 *1 で優秀賞を受賞している。

「スマート行使」受付画面

受託社数の推移(上場企業)

管理株主数の推移