三井住友トラストグループ

第1章

専業信託銀行グループとしての挑戦
2011~2016

第4節 グループ総合力の発揮

第2章

The Trust Bankへの進化――
「第2の創業」 2017~2019

第2節 ビジネスモデルとガバナンスの変革

第3節 トータルソリューションの追求

第3章

新たな社会課題への対応
2020~2023

第2節 社会的価値創出と経済的価値創出の両立

第3節 新たな付加価値の創造

第4節 Well-beingの好循環を目指して

第2編
第2章 - The Trust Bankへの進化――「第2の創業」 2017~2019

6 デジタル戦略の強化

デジタル企画部の新設

当グループは、急速に進展するデジタル化の流れのなか、デジタル変革を最も重要な経営戦略の一つと考え、2015(平成27)年に全事業横断のFinTechプロジェクトチームを立ち上げて、ブロックチェーンやAI(人工知能)など新しいテクノロジー活用を目指した実証実験、社外のパートナーとの共同研究などを重ねた。FinTech(フィンテック)は、Finance(金融)とTechnology(技術)からなる造語だが、最新テクノロジーを活用した新たな金融サービスの仕組みとして注目を集めていた。

各種実証実験および研究の結果、ブロックチェーンについては実現に年月が必要な中期的課題として実証実験を終了。一方、AIについては、本格導入に向けてFinTechスタートアップ企業や他の金融機関との協働を視野に、業務効率化および収益拡大に関する検討を加速させることとした。

2017年度以降に取り組むこととしたデジタル戦略のポイントは、次のとおりである。

  1. AI等活用によるローコストオペレーション:RPA、コールセンターAI活用(証券代行)
  2. AI等を活用した営業支援・運用支援の検討:営業支援システム(法人)、AI活用マッチング(不動産)、AIを活用した運用戦略(運用)
  3. FinTech企業との共創、オープンイノベーション:オープンAPI *1 、決済サービスプラットフォーム検討
  4. 他金融機関との共同連携(①・③)

2017年11月には、「不連続な成長実現に向けた新たな成長へのチャレンジ」「抜本的なコスト構造の転換と業務効率化」に向け、当社と三井住友信託銀行においてデジタル企画部を新設。デジタル変革、なかでもトータルソリューションモデルの進化に向けたテクノロジー活用の調査・研究と実証実験を加速。2018年度には、「デジタル戦略の全体像」を定め、短期的に確実な効果の創出を目指す重点施策をDeep Dataを活用した職域営業の高度化、顧客接点・ビジネスロジック(ルール、手順)のデジタル化、全社BPR(Business Process Re-engineering)推進、中長期的な付加価値向上・効率化を目指す重点施策をDeep Dataを活用した法人コンサルティング高度化、AIを活用した運用高度化とした。

Application Programming Interface:システムが提供する特定の機能やサービスを、他のシステムから手軽に利用できるように提供する仕組み

デジタル戦略の全体像

デジタル戦略の全体像

デジタル戦略の全体像

デジタル戦略の全体像
  1. 三井住友トラストグループ100年史 ホーム
  2. 100年史
  3. 第2編 - 第2章 - 第2節 6 デジタル戦略の強化 - デジタル企画部の新設