- 第2編
- 第2章 - The Trust Bankへの進化――「第2の創業」 2017~2019
営業モデルを具現化する組織改正
トータルソリューション営業モデルの進化と信託・財産管理ソリューションの強化に向けて、2017(平成29)年4月には、ホールセール事業を法人トータルソリューション事業に改称。また同時に法人資産運用事業を法人アセットマネジメント事業として独立させた。メガバンク各行も、マイナス金利の影響により融資業務の収益が悪化し、ビジネスモデルの転換を模索していた。三菱UFJフィナンシャル・グループは、子会社を機能別に再編。2018年4月には、三菱UFJ信託銀行の法人向け融資業務(法人融資先約2,600社、計12兆円規模)を人員とともに商業銀行に移管し、同業務を一本化した。これは当グループにとって、取引地位の向上や貸出条件の見直しのチャンスとなるものであったが、メガバンクと当グループのビジネスモデルの相似化が進むことで、当グループの信託・財産管理取引における競争が激化するリスクもあった。
当グループは、このチャンスと危機意識を全社で共有し、顧客セグメントの精緻化とそれに合わせた効果的かつ効率的なビジネス展開を追求すべくフロント体制を整備した。2017年10月に法人営業第6、7、11部を廃止、13部から10部体制に集約し、連携強化を図るとともに、一部の法人営業フロントに信託ソリューション室を設置し、推進役を配置して、大企業向けの不動産、証券代行、年金・職域などのソリューション提案機能を拡充。あわせて、各事業との連携強化と事業横断提案の高度化を目的に、情報開発部を事業横断組織とした。さらに2019年4月には、物流コンサルチームを新設し、新たなメニューを実装した。