- 第2編
- 第2章 - The Trust Bankへの進化――「第2の創業」 2017~2019
米中貿易摩擦と保護主義の高まり
2017(平成29)年1月、米国で「自国第一主義(アメリカ・ファースト)」を掲げるトランプ政権が誕生すると、輸入にかかる関税の引き上げ措置を多用するなどの保護主義的な通商政策を本格化させ、世界の注目を集めた。トランプ政権による一連の措置に対しては各国・地域が対抗措置をとったが、特に中国との間では報復の応酬に発展し、2018年夏以降、米中貿易摩擦が激化した。
多国間協調体制の後退、米中の対立激化をはじめ、北朝鮮非核化の停滞、英国のEU離脱を巡る混乱、イランとサウジアラビアやイスラエルとの対立の先鋭化、日本と近隣諸国の摩擦拡大など、地政学リスクも増大した。
グローバルに金融・経済環境の不透明感・不確実性が高まるなか、当グループは、景気変動や市場変化に影響されにくい、持続的かつ安定的な成長を可能とするビジネスモデルの実現に向けて、2017年4月、「中期経営計画~The Trust Bankへの進化『第2の創業』~」をスタートさせた。