三井住友トラストグループ

第1章

信託制度の確立と発展
1922~1974

第3章

金融激動と業界再編
1991~2010

第1編
第1章 - 信託制度の確立と発展 1922~1974

住友信託と住友銀行との合併話

銀行、信託会社の合併は、敗戦後にもいくつか進行していた。住友信託においても敗戦後に住友銀行との合併話があり、それに反対して独立を守った歴史があった。

1945(昭和20)年、敗戦後の混乱期に信託会社の将来を懸念した住友首脳は、多くの信託会社が親銀行に合併された事態を眺め、住友信託に、住友銀行と合併して従業員の生活を守る道と、信託の存立基盤崩壊のため苦難が予想される独立の道、いずれかの選択を迫った。それを知った信託幹部は、激論のすえ断固独立方針を貫くことを主張、その熱意が容れられ、独立の方針が貫かれたという。信託幹部としては、せっかく築き上げた歴史を合併によって閉じることは忍び難く、苦難を承知のうえで独立の道を選んだものと思われる。その後の存続と繁栄を振り返ると忘れることのできない重要な選択であったといえよう。

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