三井住友トラストグループ

第1章

信託制度の確立と発展
1922~1974

第3章

金融激動と業界再編
1991~2010

第1編
第3章 - 金融激動と業界再編 1991~2010

金融機関で先駆者となるCSR活動

住友信託銀行は2003(平成15)年6月、他の金融機関に先駆けてCSR(Corporate Social Responsibility)への取り組みを開始、社長を委員長とするCSR委員会および企画部内に社会活動統括室を設置し、基本スタンスとして以下のようにCSR5原則を定め、CSRは慈善事業ではなく、持続的な成長と発展を遂げるための経営戦略の一環であると定めたうえで、先駆的活動を推進した。

〈CSR5原則〉
私たちは、当社のCSRを経営理念に基づく「戦略」、将来を先取りした「投資」、慈善事業ではない「業務」、他行との差別化につなげる「起業」、新しい時代にふさわしい企業「風土」の核と位置づけて、全役職員で実践していきます。

〔1〕社会的責任投資ファンドの提供

2003(平成15)年7月、日本総合研究所と提携し、日本初の企業年金向けの社会的責任投資(SRI:Socially Responsible Investment)ファンドの提供を開始した。これは、法的責任・社会的責任・環境的責任・経済的責任の4つの評価軸に基づき、多面的、網羅的に企業評価を行う本格的なSRIファンドであった。なお、同年12月には、個人顧客向けに公募投信「住信SRI・ジャパン・オープン」(愛称:グッドカンパニー)の販売を開始、さらに2004年3月には確定拠出年金向けファンドの提供も開始した。

中央三井トラスト・グループでは、2004年8月に中央三井アセット信託銀行が適格機関投資家向けSRIファンド、2006年11月に中央三井信託銀行が個人投資家向けSRIファンドの取り扱いを開始している。

「住信SRI・ジャパン・オープン」パンフレット

「住信SRI・ジャパン・オープン」パンフレット

〔2〕国連環境計画・金融イニシアティブへの参画

国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)は、金融機関に環境や持続的発展に配慮した行動を促すために設立された、銀行、保険、証券会社などで構成される国際的ネットワークで、住友信託銀行が2003(平成15)年10月に日本の信託銀行として初めて署名した。

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