三井住友トラストグループ

第1章

専業信託銀行グループとしての挑戦
2011~2016

第4節 グループ総合力の発揮

第2章

The Trust Bankへの進化――
「第2の創業」 2017~2019

第2節 ビジネスモデルとガバナンスの変革

第3節 トータルソリューションの追求

第3章

新たな社会課題への対応
2020~2023

第2節 社会的価値創出と経済的価値創出の両立

第3節 新たな付加価値の創造

第4節 Well-beingの好循環を目指して

第2編
第1章 - 専業信託銀行グループとしての挑戦 2011~2016

3 ステップ3~システム統合

システム統合の推進

経営統合にあたって、銀行子会社のシステム統合は最重要課題の一つであった。当社は、着実かつ円滑ならびに安全かつ確実に遂行すべく取り組むこと、新グループの経営戦略を踏まえ、必要なシステム投資に厳選した取り組みを行うこと、この2つを基本方針として、システム統合に臨んだ。

勘定系システムについては、中央三井トラスト・グループの「MY TRUST」を選定した。選定理由は、①店番・顧客対応がシステム統合に対応しやすい、②受信・与信の顧客キー体系が統一されている、③システム統合経験がある、の3点だった。一方、情報系システムの大半は、法人顧客数の多い住友信託銀行のシステムをベースとすることになった。つまり、中央三井トラスト・グループ、住友信託銀行ともに、システム・業務フローが大幅に変更される形になったのである。

ステップ3を進めていくなかでは、システム開発面での遅延や品質面での懸念等も発生した。勘定系システム統合(ステップ3)自体が大規模開発であるうえ、ステップ3以前に、証券代行システム、年金管理システム、不動産総合管理システム、投信・非投信のファンド移管など、複数の周辺システムの統合・開発を実施しなければならず、30を超えるシステムプロジェクトについて、システム開発の妥当性、プロジェクト間の整合性、業務との調整を細部にわたって実施。試行を繰り返すうちに、システム側と業務側の連携不足や品質面での課題が浮かび上がったため、人材を追加投入し、テスト内容を再検討するとともに、膨大なチェックリストに基づき、全社を挙げてプロジェクトを推進した。

また、The Trust Bank実現に向けた通過点として、事務対応を完全なものとするため、システム研修に加え、互いに新たに取り扱うことになる商品・サービスおよび業務フローの習得・習熟を目的に人事ローテーションを実施。「個人別カルテ」「商品・サービスのマッピング」を作成し、「全店舗つまずかない」をキーワードに、入念なリハーサルを繰り返した。

個人別カルテ(部分)

個人別カルテ(部分)

個人別カルテ(部分)

個人別カルテ(部分)
府中研修所での集合研修

府中研修所での集合研修

〈システム統合へのステップ〉

ステップ1(持株会社統合)の期間:2010年7月~2012年5月

連結決算対応、環境整備対応/勘定系システムのブリッジ接続対応準備

ステップ2(信託銀行統合)の期間:2012年6月~2013年3月

ブリッジシステム構築対応、マーケットシステム完全統合対応

ステップ3の期間:2013年4月~2014年12月

差分開発 *1 リリース、店群移行

従来の「MY TRUST」に住友信託銀行で使われていた「ACE」の一部機能を追加し(差分開発)、新しい「MY TRUST」としてリリース

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