- 第2編
- 第3章 - 新たな社会課題への対応 2020~2023
資産運用ビジネス高度化の取り組み
当グループが幅広い信託機能を活用して資金・資産・資本の好循環を実現し、社会の新たな価値の創出に取り組んでいくなか、2023(令和5)年12月には当グループの資産運用ビジネスの高度化に向けた取り組み方針を公表。資産運用ビジネスの高度化に向けて、当グループの中核子会社である日興アセットマネジメント、三井住友トラスト・アセットマネジメントおよび三井住友信託銀行の自律的な運用力の向上を進めるとともに、多様で実力ある運用会社とのパートナー化を進め、それらをグループ内に連ねる「マルチアフィリエイトモデル」の構築に取り組むこととした。
それに伴い、「資産運用戦略投資枠」を設定し、2030年度までに最大5,000億円(累計)を主にグローバル・インオーガニック戦略や新興マネージャー投資等に積極的に投下。また、「マルチアフィリエイトモデル」の実現に向け、同モデルを実現するためのさらなるガバナンス高度化や運用力向上に向けた取り組みを加速させた。具体的には、「資産運用戦略投資枠」では、グローバル・インオーガニック戦略の取り組みとして国内外プライベートアセット領域等へインオーガニックに資金投下し、投資家に利の厚い投資機会を提供することや、プロダクトラインナップの多様化、国内プライベートアセット市場の創出を進めた。また、新興マネージャー投資等への取り組みとして、当グループの強みである資産管理領域における BPO サービス等も活用したファンド育成プログラムを推進し、エッジある運用戦略を持つ新興マネージャーの開拓およびアフィリエイト化によるアクティブ運用力の向上を目指した。
また、「マルチアフィリエイトモデル」実現に向けた態勢強化として、継続的なガバナンスの高度化や自律性を有する運用会社を束ねるマネジメント体制の拡充に取り組むとともに、グローバル基準を意識した運用会社独自の評価・報酬制度の導入や積極的なシードマネーの活用等による活躍機会の提供や外部運用プロフェッショナル人材の積極的な採用・登用により運用力の向上を進めた。