三井住友トラストグループ

第1章

専業信託銀行グループとしての挑戦
2011~2016

第4節 グループ総合力の発揮

第2章

The Trust Bankへの進化――
「第2の創業」 2017~2019

第2節 ビジネスモデルとガバナンスの変革

第3節 トータルソリューションの追求

第3章

新たな社会課題への対応
2020~2023

第2節 社会的価値創出と経済的価値創出の両立

第3節 新たな付加価値の創造

第4節 Well-beingの好循環を目指して

第2編
第2章 - The Trust Bankへの進化――「第2の創業」 2017~2019

提携戦略

〔1〕米国独立系投資銀行グリーンズレッジの出資持分取得

2017(平成29)年11月、三井住友信託銀行は、米国グリーンズレッジ(GreensLedge Holdings LLC)との間で、無議決権優先出資を通じて同社の約20%相当の少数持分を取得することで合意した。グリーンズレッジとは、それまでも北米CLO *1 運用会社へのソリューション提供事業への共同投資等をはじめとする、さまざまなビジネスを展開してきた。さらに両社は日本およびアジア投資家への北米オルタナティブ資産の投資機会を提供するファンド組成等を通じ、三井住友信託銀行のお客さまに対して、それまで以上の付加価値の高いサービス提供を行い、両事業の成長に資する取り組みを進めることとした。

Collateralized Loan Obligation:証券化商品の一つ。投資適格未満の企業向けシンジケートローン(バンクローン)を担保とし、証券化の手法で機関投資家から資金調達を行うもの。当該ローン市場の50%程度の資金供給を担っているといわれる。北米CLO市場規模は2017年6月末現在約4,580億ドルで、金融危機後の残高が全体の90%を占めるといわれる。

〔2〕経営承継支援との業務・資本提携

2018(平成30)年9月、事業承継に悩む中堅・中小企業の支援を強化するため、株式会社経営承継支援との間で、業務・資本提携に関する契約を締結。経営承継支援が発行する株式の23.8%を取得したことで、同社は三井住友信託銀行の持分法適用会社となった。提携の背景には、中堅・中小企業経営者の高齢化があった。いわゆる団塊の世代にあたる経営者が70代を迎えていることから、今後の後継者不足による廃業が深刻な社会問題となり、親族外への事業承継(事業承継M&A)のニーズがさらに拡大すると想定された。経営承継支援は、中堅・中小企業の事業承継M&A業務に強みを持っており、同社との業務・資本提携により、相互の顧客紹介、共同セミナー開催等の協働活動を推進し、お客さまの事業承継M&Aニーズへの対応を強化することとした。

  1. 三井住友トラストグループ100年史 ホーム
  2. 100年史
  3. 第2編 - 第2章 - 第3節 2 法人トータルソリューション事業 - 提携戦略