- 第2編
- 第1章 - 専業信託銀行グループとしての挑戦 2011~2016
社会貢献寄付信託と特定寄附信託
三井住友トラスト・グループの住友信託銀行は、2011(平成23)年4月より、新しい信託商品「社会貢献寄付信託」(愛称:明日へのかけはし)の取り扱いを開始した。この商品は、お客さまから信託された金銭を約5年間にわたって、毎年一定額を社会貢献活動に取り組む公益団体等に寄付するもので、簡単な手続きでの継続的な寄付を可能としており、寄付先を毎年変更することもできる。
自身の資産を社会のために役立てたいと考える方が増える一方、「どこに寄付してよいかわからない」という戸惑いの声もあった。そこで、社会貢献活動に取り組む団体と出あい、活動を支援し、その活動がさらに発展していくことを願って開発した商品であった。寄付先は、住友信託銀行が提携する公益団体から選ぶ方式となっているため、寄付が初めてでも安心して検討することができ、東日本大震災の復興支援を目的とする寄付としての利用も可能とした。
また、2012年6月には、三井住友信託銀行として、新たに「特定寄附信託」の取り扱いを開始した。これは、信託銀行等が受託者として、個人のお客さまと公益法人等の間をつなぎ、寄付を仲介することによって公益法人等の活動を支援することを目的に、2011年度税制改正によって創設された制度に基づく商品で、税制上の優遇措置として、寄付にあてられる信託財産の運用収益は非課税となり、また元本部分から行われる寄付については、毎年、寄付金控除等の対象となった。寄付先については、同行が提示する寄付先一覧から選べるほか、特定寄附信託の寄付先として法令で定められた公益社団法人、公益財団法人、学校法人、社会福祉法人、認定特定非営利活動法人などの中から自由に指定することが可能となっている。

三井住友信託銀行が提示した寄付先法人一覧