- 第2編
- 第1章 - 専業信託銀行グループとしての挑戦 2011~2016
- 第3節
- 「The Trust Bank」を目指して
1 中期経営計画(2012~2015年度)の策定
中期経営計画の位置づけ
当グループは、新銀行の発足、グループ主要関係会社の再編を通じて、経営統合ステップ2となる事業の統合を完了した。新銀行は、その誕生とともに「戦う土俵」が従来とは一変。信託他社にとどまらず、メガバンクや大手証券等へと競合先が拡大した。顧客・社会にとってなくてはならない存在の金融機関を目指すうえで、顧客の本質的ニーズを捉えた「信託らしい」「三井住友信託銀行ならでは」の独自付加価値を迅速に提供する事業モデル「資産運用・管理型ソリューションモデル *1 」の早期構築・高度化が急務となった。そこで、「統合基本計画」を踏まえて2011(平成23)年11月に策定した「グループ統合後事業計画」(2011~2015年度)を、「中期経営計画~さらなる飛躍に向けたチャレンジとゆるぎない信託No.1グループ『The Trust Bank』のプレゼンス確立に向けて~」(2012~2015年度)と改め、事業戦略・施策内容を拡充した。
新たな中期経営計画では、以下の二段階を経て「資産運用・管理型ソリューションモデル」の早期構築・高度化を実現し、トップラインの引き上げと一段のシェア拡大を通じて、信託・財管業務で他社の追随を許さない圧倒的首位の座を盤石としたうえで、バンキング業務を含め、競合先と同じ土俵においても、異なる付加価値の発揮により「突出感」が出せる金融機関としての地位確立を目指した。
第一段階(2012年度):信託・財産管理業務で他社を寄せつけない「信託No.1」の座を確立。銀行業務でもメガバンクに対するカウンターウェイトとして存在感を発揮
第二段階(2015年度):「独自の付加価値を発揮する新しいビジネスモデル」を具現化し、突出した存在感を放つ「The Trust Bank」ブランドを確立
同計画では、この4年間を当グループが持続的な成長軌道に乗るための地歩を固め、金融界で独自の付加価値を発揮する「The Trust Bank」ブランドを確立する期間と位置づけ、経営統合によるシナジー効果を追求した。