- 第2編
- 第3章 - 新たな社会課題への対応 2020~2023
商品・サービスラインアップの拡充
〔1〕人生100年応援信託〈100年パスポートプラス〉
2021(令和3)年10月、人生100年応援信託〈100年パスポートプラス〉の取り扱いを開始。老後の十分な生活資金を確保するための資産運用の必要性がますます高まっているが、高齢のお客さまの中には、いつ生じるかわからない認知症等に伴う資産凍結への不安から、元気であっても資産運用をあきらめる人が少なくない。また、老後に備えた資産運用への関心が高い退職前後層でも、同様の懸念から資産運用に踏み出せないことがある。このような課題を踏まえ、三井住友信託ファンドラップの資産運用機能と人生100年応援信託〈100年パスポート〉の「まもる」「つかう」「まかせる」「つなぐ」といった財産管理機能を一体的に提供し、認知症等に備えながら、お客さまの幸せな人生100年を応援する新商品として開発した。

人生100年応援信託〈100年パスポートプラス〉パンフレット
〔2〕グリーン預金
2021(令和3)年5月に法人向けグリーン預金、同6月に邦銀初の個人向けグリーン預金の取り扱いを開始。グリーン預金は、グリーンプロジェクトに資金使途を原則限定して募集を行う外貨定期預金である。法人向けは、①外貨定期預金(通称:オープンデポ、法人用)、②非居住者向け定期預金(オフショア定期預金)の2種類、個人向けは米ドルの外貨定期預金5年を投資対象とした。なお、三井住友信託銀行のグリーンプロダクトフレームワークは、機関投資家等にESG調査や格付けを提供しているモーニングスターグループのサステイナリティクス社と協力しながら策定したものである。
〔3〕ハウジングウィル
2021(令和3)年6月、住宅ローンの契約者向けに、万一、返済途上で亡くなった際に、自宅を安心して大切な人に残すためのサービス「ハウジングウィル」の取り扱いを開始した。一般に、住宅ローンの申し込みに際しては、不測の事態への備えとして、団体信用生命保険を付保して住宅ローンの債務を保障する。これに対して、万一の際、自宅の名義については相続財産として、法定相続人との共有等となるなど、残された家族には各種手続きをはじめとした、さまざまな負担が生じる。「ハウジングウィル」は、住宅ローン申し込みにあたり、無料でお客さまが作成した自筆証書遺言を預かることで、不測の事態に備え、債務者本人の意思に基づいた、家族への円滑な名義変更をサポートするというもので、日本初(当社調べ)のサービスとなった。

「ハウジングウィル」パンフレット