- 第2編
- 第2章 - The Trust Bankへの進化――「第2の創業」 2017~2019
信託型次世代店舗の展開
重複店舗集約を完了した三井住友信託銀行は、機動性を重視した戦略的な店舗運営(機能・戦力運営・形態)により顧客接点を拡大し、トップライン成長を追求するため、「信託型次世代店舗」を展開していくこととした。信託型次世代店舗とは、デジタル技術の進展によるシステムの軽量化・効率化等によって、従来にないサービスの提供を可能とするもので、そのさきがけとなったのが、2018(平成30)年9月に開設した「コンサルプラザ調布」(新宿西口支店調布出張所)であり、①遠隔相談システムを利用し専門家との相談時間を提供、②新型端末によるお客さまに負担の少ない手続きが可能、③じっくりと相談できるくつろぎの相談空間、という機能が備えられた。なお、「コンサルプラザ調布」では、ATMをなくし、休日・時間外の拡充、完全予約制を導入するなど、必要な機能のみを装備したことで、店舗面積は従来の5分の1となった。
2019(令和元)年12月には、「コンサルプラザ調布」の経験を踏まえ、信託型次世代店舗の実質的な第1号店として、「渋谷支店・渋谷中央支店」を移転開設。同店は次の5つの特徴を持つ、これまでにない新しい店舗となった。
- 信託型次世代ブース(全窓口がプライバシーを確保した半個室のブース)
- 休日・時間外の営業
- 情報発信スペースの設置(デジタルサイネージの掲出等)
- 回遊性を高めたロビーラウンジ
- ビル外壁大型モニター
信託型次世代店舗は、「世代を超えて」「お客さまが集う」「信託ならではの」「コンサルティングフロア」をコンセプトとした、お客さま一人ひとりに向き合う対面での相談業務をさらに進化させていくために必要な機能を備えた店舗であり、これ以降、既存店舗から信託型次世代店舗への転換が進められた。

開店準備中の信託型次世代店舗第1号渋谷支店・渋谷中央支店
「左」外観、「右」ロビーラウンジ