- 第2編
- 第2章 - The Trust Bankへの進化――「第2の創業」 2017~2019
ジェイ・ユーラス・アイ・アールの子会社化
当グループは、IRおよびコーポレートガバナンス領域のコンサルティング強化を目的に、ジェイ・ユーラス・アイ・アール株式会社を100%子会社化することで、同社の株主との間で合意し、2020(令和2)年2月、株式譲渡に関する契約を締結した *1 。日本では、機関投資家による議決権行使の厳格化、株主提案の増加等を背景に、上場企業の投資家との継続的なコミュニケーションの重要性、ガバナンス強化の必要性が従来以上に高まった。そのため、IRおよびコーポレートガバナンス領域でのサポートに対するニーズが高まるとともに、必要とされるサポート内容も高度化した。
当グループは、コーポレートガバナンス体制の強化を目的とした取締役会実効性評価の取り組み支援や委員会型機関設計への移行支援、役員報酬制度設計支援に加え、投資家との対話支援等のサポートを行ってきたが、IR・SR領域におけるコンサルティングにおける売り上げは、「FOCUS CLUB」による情報提供と実質株主判明調査が8割近くを占め、当グループ単独で対話支援コンサルの経験とノウハウを蓄積するには期間を要する状況であった。
一方、ジェイ・ユーラス・アイ・アールは、長年にわたるIR先進企業を含む多様な企業に対して、対話支援型サポートの実績を有しており、株主総会・議決権行使・企業防衛等に関する総合的な支援やガバナンス領域におけるグローバルな知見と取締役会実効性評価のサポート実績に基づく課題解決策の提案力に優れていた。同社の付加価値のある細やかなコンサルティング力については、IRコンサルティング会社として高い評価を得ていた。
株式譲渡により、証券代行上場企業数シェア1位の当グループが有する顧客基盤と、ジェイ・ユーラス・アイ・アールが有する高い分析・提案力とサポート実績による知見を組み合わせることで、平時から有事までの株主総会支援に加え、投資家・資本戦略等の経営課題に対し、より高いクオリティのサービスを提供するとともに、日本の上場企業のグローバルレベルのIRおよびコーポレートガバナンス体制構築を促進、日本株式市場の発展に貢献できるよう取り組んでいくこととした。
3月30日100%子会社化。これに伴い、ジェイ・ユーラス・アイ・アールが2015年10月に設立した「取締役会評価」専門会社ボードルーム・レビュー・ジャパン株式会社もグループ会社となった。実効性評価業務はボードルーム・レビュー・ジャパンが担っている。

ジェイ・ユーラス・アイ・アール ロゴマーク
ボードルーム・レビュー・ジャパン ロゴマーク