テクノロジー・ベースド・ファイナンスチームの取り組み
三井住友信託銀行では、エネルギー、環境、資源などのさまざまな課題解決に対して、技術の観点からアプローチする組織として2021年4月にテクノロジー・ベースド・ファイナンス(TBF)チームを創設し、水素、蓄電池、電力、有機化学、無機化学、機械、農学、都市等のさまざまな分野の研究者や専門家でチームを構成しています。
TBFチームは、技術的な知見をインパクト評価のプロセスに組み込み、革新的技術の社会実装を促進することによって、ポジティブインパクトの増大とネガティブインパクトの抑制に努め、社会課題の解決に貢献することを目指しています。気候変動、資源循環、生物多様性などの課題解決のためには、既存の技術を最大限に活用しつつ、研究開発によって革新的技術の社会実装を目指す必要があります。
そのためには最新の技術を理解し、お客さまとの対話を深め、科学的な見地からファイナンスに取り組む必要があると考えたことがTBFチーム設立の背景です。
技術の社会実装のためには技術、政策、金融の融合が重要であり、TBFチームでは、技術起点のインパクト投融資の取り組みやインパクトビジネスの創出以外にも、さまざまなステークホルダーとの連携を進めており、大学や企業との共同研究、アカデミアとの交流をはじめ、省庁への政策提言、各省庁の政策と連携した実証事業やモデル事業の立ち上げ、ESG地域金融による地域支援、自治体や地方銀行との金融スキームの開発などTBFチームの関与する範囲は拡大しています。
技術革新や技術の社会実装によって社会的な課題の解決に資するとともに、新規ビジネスの創出やビジネス機会の拡大などを通じて、「資金・資産・資本の好循環」を促進していきたいと考えています。

2024年9月時点